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建築儀式

Traditional ceremony

社寺建築には古来より 独自の伝統儀式が伝えられています

「墨を付け、釿を打つ

無事を願い、京の堂宮大工の魂と誇りを込めて式を執る」

堂宮の建築においては、建築を始めるにあたり、地を鎮め、事の始まりを祝い、無事に成就することを願い、また、建物ができあがっていく折々によろこびを祝い、関係者の労をねぎらう儀式を行います。これら折々の儀式は、関係者はもちろん、その地域の方々へのお知らせ、お披露目の場ともなります。

地鎮祭・地鎮式

建物を新築する際、建設の始めにあたり、良き日を選び、その土地を鎮め、永く平安堅固ならんことを祈り加護を請う儀式です。
地鎮祭・地鎮式
地鎮祭・地鎮式

釿始祭・釿始式・木造始式

建物を造営するに際し、土地の地盤ができ、初めて工匠が建物に用いる木材を木造り始める節目の儀式です。
鋸始(のこはじめ)の儀

【1】鋸始(のこはじめ)の儀

墨矩(すみかね)の儀

【2】墨矩(すみかね)の儀

墨打(すみうち)の儀

【3】墨打(すみうち)の儀

釿打(ちょうなうち)の儀

【4】釿打(ちょうなうち)の儀

清鉋(きよがんな)の儀

【5】清鉋(きよがんな)の儀

上棟祭・上棟式

建物を新築する際、その棟木を上げるという重要な節目に執り行う儀式であり、末永く新しい建物に禍なく、幸多かれと請い祈り、棟上を祝います。造営中の最大の行事であり、ようやくここまできたというみんなの心に残る行事となることでしょう。
丈量(じょうりょう)の儀

【1】丈量(じょうりょう)の儀

博士杭(はかせぐい)の儀

【2】博士杭(はかせぐい)の儀

曳綱(ひきづな)の儀
曳綱(ひきづな)の儀

【3】曳綱(ひきづな)の儀

棟打(むなうち)/槌打(ついうち)の儀
棟打(むなうち)/槌打(ついうち)の儀

【4】棟打(むなうち)/槌打(ついうち)の儀

棟札納めの儀

【5】棟札納めの儀

竣工祭・竣工式

堂宮を建てるということは、一人の力だけではできず、多くの浄財や協力があってこそできることです。最初に建築が計画されてからいろいろな苦労を皆様の協力でのりこえ、ここまで至ったことに感謝し、お披露目をかねて竣工を祝う儀式です。
竣工祭・竣工式
竣工祭・竣工式
「奥谷組ならではの建築儀式のための工匠道具」

「奥谷組ならではの建築儀式のための工匠道具」

「工匠」とは今でいう大工のことですが、その儀式用の道具を奥谷組では保存し、儀式の際にはそれをもって式を執り行います。
道具のひとつである「墨壺」は、木材を刻む前の墨付けをする道具で、墨付けによって工事が始まり、仕事の良し悪しも決まることから、墨壺には工事の安全と成功を祈る工匠の願いが込められているとされています。
また、これら儀式用の道具には「釿(ちょうな)」「鎗鉋(やりがんな)」「指矩(さしがね)」などがあり、そのほとんどは今でも堂宮大工が仕事をする上で欠かせない道具です。

堂宮大工は、これらの儀式用工匠道具にあるもの以外に「鑿(のみ)」や「台鉋(だいがんな)」、「鋸(のこ)」、「玄能(げんのう)」などといったものを使います。

「奥谷組ならではの建築儀式のための工匠道具」